全ての人に合う型紙なんて絶対に作れません。
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同じ服でも着る人により見えかたがまったく異なったりする場合があります。
それは、体型、姿勢などは個人差がかなりあるからです。
同じ体重、同じ身長でも、上半身ががっしりした人もいれば、下半身がしっかりした人もいる。
スーツでジャケットとボトムのサイズが違うという人も珍しくありません。
洋服のパターン(型紙)は、基準となるボディ(人台)に合わせて作られることが多いです。
工場でサンプルを作ってもらいますが、そのサンプルを人が実際に着てみて、パターンの修正をして、実際の商品になる本生産用のパターンを作製します。
ボディに合わせて作ったサンプル(ファーストサンプルなどといいます)を、実際モデルとなる人が着て、チェックをします。
モデルとなる人は、社内、社外問わず、ターゲットの体型や年齢に近い人が担います。
だから、モデルとなる人は決まっていることが多いです。
毎回同じ人が着用し、その人に合わせてパターン修正することで、違うパタンナーが作っても、同じブランド内で統一感が出るようにします。
そう、冒頭で書きましたが、着る人により同じ服でも見えかたや着心地が異なってくるため、同じ人が着用しないといけないのです。
それに、サンプルチェックのたびに違う人が着てパターン修正となると、毎回修正箇所が違ってくるので大変。
顧客離れにもつながります。
2018年春夏の商品は私に合うのに、18年秋冬の商品は合わない、なんてことが起きると、お客様は次からお店に来てくれなくなるかもしれません。
逆に、このお店の服、すごく着やすい!などということがあれば、そのお客様は服を探すたびにそのお店に来てくれるかもしれません。
ただし、パターンというものの違いについては、一般の方には分かりにくいです。ここの服、パターンがいいからよく買うのー、なんてお客様はあんまりいません。
デザインがいいとか、安いとか、誰が見ても分かりやすい訴求ポイントがないと、手に取ってもらえることすらないですから。
デザインがかわいくて、しかも着てみると体型をきれいに見せてくれたり、着やすい(パターンがいい)、ということになると、購買行動につながる可能性が高くなる、ということなんですね。
ということは、試着することが前提になります。
じゃあネットで服を買う場合は…パタンナーの力量は問われなくなるということ?
パタンナーとしては、少し悲しいです。
でも、着てみないとサイズ感は分からないし、生地の良し悪しとか好みとか、素材による落ち感とか、見てみないとわからないですよ。
試着して服を買うことをおすすめします。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
サイズ感についての記事です。
素材についての記事です。