私、パタンナーです。

「元」パタンナーの目線から服のことを書いています。

新卒でデザイナーやパタンナーになっても続けていくほうが難しい。

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パタンナーになりたい方の近道は、ファッション系の専門学校に行き、新卒でその職に就くことだと思います。

私は大阪に住んでいて、20年ほど前ですが学校もいくつかあって、選ぶことができました。

でもその学校ももうありません。

その方法以外私は知りませんが、服飾の専門学校を出ていない人でも、パタンナーとして働いておられる方をひとり知っています。

デザイナーなら、全く別の職歴から転身された方、専門学校ではなく、美大卒の方もいました。

ですが、ほとんどが専門学校を卒業しています。

でも、大阪でも専門学校がなくなったり、新卒採用のある会社もかなり減っているはずなので、パタンナーやデザイナーは今や狭き門なのかもしれません。

最近はファッションの大学もありますが、就職という観点から見ると、どうなんだろうかと思ってしまいます。

 

服が好きでこの業界を目指している方も少なからずいるはずなので、夢を壊したくはないですが、この業界は本当に体質が古いです。大阪には歴史のある会社が多いからかもしれません。

育休明けで居場所があるだけ、私はましなのかな、と思います。子どもが生まれて復帰を果たせなかった方もいますので。

 

なぜ、こんなことを書いているのかというと、せっかく新卒で入ってきたデザイナーが、3年ももたず次々に辞めていくからです。

新卒の方だけではありません、中途採用の方も辞めていきます。

ここ数年のことだけで言うと、私のまわりでは2年もっていません。

ついでに言うと、パタンナー職の新卒採用は、4年ほど前にあったきりです。

そしてベテランさんについてですが、自分が新人だった頃に比べ、会社や業界自体に余裕がないからか、もしくはただの社風なのかわからないですが、若い人たちに教えて育てていくという風潮はまったくありません。

セミナーや勉強会のようなものに行って仕事に生かそう、という考えもまったくないみたい。

もちろん今現在、ほかの会社のことは分からないです。こんなものかもしれないし、もっとひどい会社もあるのかもしれません。

ちなみに私のいる会社は、決して大きくはないが、小さくもない会社です。

企画に関しては、必ずデザイナーの新卒採用が数人あるくらいの会社です。

でも、やっぱり、というべきなのか、古い体質の会社や業界に若い人たちがそっぽを向くのは当然です。

私は、彼らが辞めていくことに否定的ではありません。

では、何が言いたいのかというと、こんなふうになる(辞めてしまう)ことが分かっていて、なにもできないのが少しくやしい。

私は何社か転々としているので、わかるのです。

辞める人たちも、ここを辞めて、次の会社に行くときには「中途採用」です。

え、こんなことも知らないの?前の会社でなにしてたの?と言われるのは彼らです。

多少なりとも何か身につけて、前向きにこの会社を去って行くのであればいいのですけれども。

 

しかし、会社を辞めるにも辞めかたがあると思うのですが、ほとんどの人が挨拶もなく辞めていきます。

理由があるのかもしれませんが、気分はよくありません。

まあ、どっちもどっち、ということなのかな。わからないけど。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。