車の試乗で思ったこと。ちょっとうらやましいと思ってしまった話。
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車の試乗に行ってきました。数日あけて2回。同じ車に。
ちなみに私は免許を持ってないので、車を運転することはできません。したがって、興味もほとんどないし、車については全く知識がありませんが、夫につきあって、助手席に乗せてもらいました。
その時に担当していただいた営業の方のお話で感じたことを書いてみようと思います。
(今回は、洋服のことはあまり書いていません。興味がなければ飛ばしてくださいね)
試乗したのは、現在所有している車の新しいものです。続けて2回乗ることになったのはただの偶然。別に冷やかしというわけではありません。
違うお店で、同じ車ですがタイプが違うものに乗せていただきました。今乗っているものが旧タイプでけっこう違いがあって、とても面白かった。
その車は(夫が言うには)これだけの装備でこの値段なら売れるのではないかとのこと。私も車についてわからないなりに、確かに前のより(現在所有しているものより)はとってもよさそうな気がしました。
正直、同じ車のタイプ違いについては、どこがどうというのはよくわからず…。ただ、一緒に乗った担当の方はタイプが全く違うのでそれがとても興味深かった。
まず1件目の担当の方、こちらはとても感じがよく、そしてそつのない方でした。説明も無駄なところがありません。ご意見を伺わせてください、とおっしゃって、意欲もあるけれどぐいぐい押してくる感じもなく、試乗中も適度に話しかけてくれる。
終始、安心して話ができるような方でした。
2件目の方はまだ経験が浅いのかなという感じの、若い方でした。試乗中は積極的に話しかけてくるよりも、訊かれたり言われたりしたことに対して答えてくれる、という感じ。もしかしたら、最初は少し緊張されてたのかもしれません。
そして、私も私のだんなさんもそうなのですが、そういう相手に気を遣ってしまうところがあるのです。沈黙に耐えられないわけではないけど、ちょっと相手を持ち上げてしまう、みたいな…そんな必要まったくないのですけれども。
それで、色がとてもいいですよねーとか、へえ、そんなところにもこだわってるんですが、とか言ってたら、その担当の方が慣れてきたのか、いろいろとしゃべってくれるようになってきたのです。
車はパーツが本当にたくさんあるので、パーツによって、それぞれにデザイナーがいるとか、そのデザイナーの裏話とか。
たとえば空調のボタンひとつでも見た目だけでなく押したときの押し心地(っていうのかな?)までこだわってデザインしているとか。そんなの聞いてみないと本当にわかりません。
私はパタンナーだったので、デザイナーといえばイコール洋服のデザイナーを思い浮かべるのですが、もちろんどんなものでもデザインする人はデザイナーですよね。
車の場合、洋服のようにワンシーズンでいくつもデザインするわけでもないだろうし、型数もたくさんあるわけではありません(多分)。だからその1台の車のデザインにものすごい時間とエネルギーを費やすのだし、思い入れも大きいのでしょう。聞いていてとてもおもしろかった。
そして車って品番数が少ないからこそ、全国のお店で、それぞれの営業の方が全力でその車を売ろうとするんだなあ、営業がデザイナーの思い入れを語るなんていいなあ、と少しうらやましく思ってしまいました。
だって服って、オートクチュールとかコレクションブランドとか枚数の少ない付加価値があるブランド、もしくは小さなブランドで企画と営業や販売員が近いブランドなければそういう売り方にならないです。企画する人、作る人、売る人それぞれの会社が違って立場が違うとなってしまうとよけいに互いの思いなんか伝える機会がないです。
そして、これは会社によってなのか、その人によってなのかわからないのですが、アパレルの、一緒に仕事をしてきた営業の方々に少なからず感じるのが、服に対する思い入れが感じられないということ。
売っているものがたまたま服だっただけで、売るものなんてほかのものでもなんでもいい、と思っているのではないかと感じてしまうのです。
もちろんすべての人がそうだとは言いません。それに私がそう感じるだけで本人はそう思ってないかもしれませんし、得意先の方々にはそんなことを感じさせていないのかもしれない。いや、お客様にそんなことを感じさせていたら、かなりの問題ですね。
それでも一緒に仕事をしている人たちにそのように感じさせてしまうのは本当によくないと思う。とくに入社して数年の、若い人たちにはよくない。
まあ、これは作っている商品によるかもしれませんが。
今回試乗させてもらってお話を聞いた方はどちらも、車が好きで運転もされる方だろうし、それだけでお客様に対する熱の入れ方も違ってくるはず。
商品の価格帯も質も売れる量もなにもかもがちがうことはわかっていても、なんだかうらやましいなあ…と思ってしまったのでした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。