ビッグシルエットのサイズについて思うこと。大きければいいってものではないと思う。
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テレビを見ていると、ときどき芸能人やアナウンサーの服のサイズが合っていないのを見かけます。
スタイリストさんが付いているのかどうなのかはわかりませんが、それは小さいやろ、と突っ込みを入れたくなるような服を着ている(着させられている?)人を見ます。
私は元パタンナーなので、そういうのがとても気になるのですが、服の仕事を経験していなくてもなんとなくきつそうなのは皆さんわかっておられるのではないかと思います。
「なんかヘン」なしわが出ていたりすると、それはやっぱりサイズが合っていないということだと思います。
たとえばシャツやジャケットのボタンが閉まらない、ボトムのファスナーが上がらないなどということなら、誰だってサイズが合っていないということがお分かりだと思います。
服のサイズが体に対し小さい、ということですね。
しかし、昨今ビッグシルエットがはやっているので、小さいということは以前より少なくなっているのかもしれません。
自分の体よりサイズが大きすぎて合っていない、これは小さいことよりかなりわかりにくいと思いますし、大きいのがいい(大きければいい?)、という風潮も少なからずあるような気がするので、とにかく大きいサイズを選べばいいと考えていらっしゃる方も多いかもしれません。
着用できるがどうかだけなら大きい方が着られるからいいかもしれませんが、それが体に合っているかどうかは別の話ではないかと思います。
何年か前に買ったパンツ、ワイドな感じのものがはやりはじめたころ買ったものなのですが、買うときサイズ選びに悩みました。
私は背が高いので、パンツを選ぶのに苦労します。丈が足りないことがけっこうあるのです。
ネットで先に調べてお店に行き、実物を見て気に入ったので試着してみると、38サイズでも履ける。ウエストやヒップはぴったり。だけど丈が足りない。
なので、40サイズを履いてみると、ヒップなどは少しゆとりが出ましたが、まだ丈が足りない。
パンツの丈はサイズを上げると、ウエストが大きくなって落ちてくるので、その分丈が稼げます(実際はまた上も大きくなるので、その分も長くなります)。そういう理由で私はひとつ上のサイズを選ぶことがあります。
だけど、そのとき試着したものは、大きなサイズをルーズな感じに履くのもかわいい感じだったので、もうひとつサイズを上げて42を履いてみると、丈はこれくらいならいいかな?というくらいになりました。ウエストもヒップも大きいけど、まあこういう(ワイドなシルエットの)パンツに見えるかな、という感じで悪くない。
でも、丈はもう少し長くてもいいなあ、ここまで来たらもうひとつ上げてみよう!と44サイズを履くと…これがぜんぜんダメだった。
丈はいいんです。でも、ものすごくかっこ悪いしわが出てしまう。
パンツは、ヒップの大きさに比例して、渡りの部分も大きくなります。
渡り巾(とくに股ぐりの部分の巾)はパンツのパターンにおいて、本当に大切な場所です。股ぐり大きなサイズの方が渡りが足りなくて引き込まれているようなつれが出ているのをけっこうよく見かけます。
今回の私の場合は逆。渡りが大きすぎて余っている、その上ヒップも大きい。そして前開きのパンツだったのですが、前中心のあきには持ち出しがあり、見返しがあり、ファスナーがあります。持ち出しや見返しに芯を貼ったり、伸び止めテープを貼ったり、その上ファスナーが付いてかなりしっかりします。
渡りの余り分が股下側から、ヒップと渡りの余り分が脇側から、それぞれが前中心のあきの部分を押すような形になって、なんとも残念なしわが…。
完全にサイズが合っていないというのが見てわかります。42サイズなら気にならなくて、こういうシルエットのパンツかな、くらいなんですが、44になると一気にサイズが合ってないのがわかる。
もちろん42を買いました。実はこれがそのパンツ↓気に入っていたけどもう私の手元にはありません。
パンツは股ぐりがあるのでとても分かりやすくしわが出ます。でも、ギャザーやタックが入っているものなら、かなり大きいサイズでもここまで顕著にへんなしわが出るということはないかもしれません。
トップスも同様です。
でも、やっぱり大きすぎる服、私は違和感を覚えます…あくまで大きすぎる服ですが。ビッグシルエットは決して嫌いではないのですけど。
大きなサイズを着るにも限度がある(かもしれない)というお話でした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。